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我が子に吃音の症状が出始めると、将来について不安に感じるご家族も多いと思います。吃音についての理解や認知が進んでいない中、挫けても再び立ち直れる力を育むことは大切です。今回は吃音がある子の立ち直り力を育むために、お家でお金をかけずに簡単にできることをご紹介します。
① 上手くいった対処法を紙に書き出してみる
学校で吃音をからかわれて、家に帰ってくるなり泣き出してしまうときがあるでしょう、また人に言われなくても上手く話せなかった自責の念で気持ちが落ち込んでしまうかもしれません。
そんな時、美味しいものを食べたり、人と話したりすることで立ち直ると思いますが、人によって立ち直れる方法はさまざまです。
大切なのは、家族でその子が立ち直れる方法を見つけて、お子さん自身が紙に書き出しておくことです。
そうしておくことで、次に挫けたときにすぐに自分で対処することができるようになるので、お子さん自身の力でより早く立ち直ることができるようになります。
② 子供自身が吃音について理解を深める
大人なら本を買ったり、ネットで調べたりして分からないことを知ることができます。しかし、お子さんの場合はどうでしょうか。
吃音について悩んでいても、なにも情報がないままでは不安や戸惑いが膨らむままです。
しかし、子供自身が吃音について詳しくなれば、今自分に起こっている状況を冷静に判断できるようになります。
家庭内では、吃音についてオープンに話すようにして、吃音について学ぶための子供用の本や情報を与えることが大切です。
なかには、親の前で弱みを見せたくないタイプの子もいるでしょう。そんな子には吃音についての情報を無理に勧めず、1人になったときにこっそり読むことができるように置いておくだけでも大丈夫です。
③ 子供自身が自分の吃音を分析してみる
吃音のことが分かってきたら、今度は子供自身が自分の吃音を分析してみることもいいでしょう。
紙にメモリを書いて、1日の吃音の症状の重さを日々記録してグラフ化していく方法です。
自分の吃音を日々記録していくと、この日は軽い、この日は重いといった「吃音の波」が分かってきます。
そして吃音が重い時は、大抵イベントがある等、パターンが見えてきます。
自分の状態を客観して分かるようになると、今日吃音が酷いのはイベントがあるからだ。あと数日すれば良くなるから大丈夫、と自分の気持ちを整理することができます。
また、症状が悪化するパターンが分かると、事前に心の準備ができるようになり、受ける心理的ダメージを軽減することもできます。
立ち直り力のベースになるのは家族の理解。
これら3つの対処法は、私が実際に行って効果があったものです。人によっては別の方法が合うかもしれませんので、お子さんの様子を見ながら参考にしていただけると幸いです。
また、お子さんの立ち直りに必要なベースとなるのは、家族の理解です。
外では理解されないけれど、家では皆自分のことを理解してくれていると思うことができれば、家庭はその子にとって安全な居場所となります。
そのために、普段から吃音について話題に出し、我が子がどうしてほしいのかをヒアリングしておくのが大切ではないかと思っています。
この記事が、吃音の子を持つご家族にとって少しでも役に立つ記事になれば幸いです。
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