この記事は約3分で読むことができます。
学校を卒業して社会人になると、仕事上で困難な場面が出てきたと感じる吃音当事者も多いのではないでしょうか。実は私もその一人。今回は新入社員として働く吃音当事者のリアルと吃音が経験した体験談をお伝えしたいと思います。
吃音を誤魔化せていた学生時代。社会人になって世の中の厳しさを痛感。
私は社会人1年目の吃音当事者です。小学3年生から吃音が発症し、今では難発・連発・伸発のすべての症状を抱えています。
学生時代は吃音で悩むことはそんなに多くなかったのですが、社会人になってから吃音が重症になったと感じることもありました。
そう感じるようになった原因は、大学生の頃の話し方や考え方をしていたからです。
大学生時代は社会人よりも話す機会が少なく、絶対に話さなければならないという環境でもなく、言い換えや言い回しをしても、相手が友達なので伝わることが多かったように思います。
社会人になっても、学生の頃のように吃音を誤魔化せると思っていました。しかし、社会はそんなに甘くありませんでした。
吃ることを恐れて出来なかった報連相。話し方より伝える内容に意識を向けたら吃音が軽減!
吃音を抱えた新社会人は話すことに加えて環境が変わる辛さ、ストレスは測かりしれません。私は職場で吃ってしまうことを恐れて、社会人の基本である上司への報告・連絡・相談ができていませんでした。
しかしある時、私の中で吃音に対する考え方が変わりました。私の仕事が吃音当事者支援ということもあり、多くの吃音を持つ方と出会うことができたからです。
同じ吃音を持つ先輩社会人の皆さんが口を揃えて言うことがあります。それは、吃ることに意識を向けるより、伝える内容に意識を向けるということでした。
私は最初は吃らないことばかり意識していました。しかし、次第に吃音があっても理解しやすい話し方、伝え方を勉強しました。それまでは吃ることを恐れていましたが、伝える内容に意識するようにしてからは、吃ることも少なくなりました。
人と話す場面から逃げていた自分を後押ししてくれる仕事
過去の私だったら、人と話す機会があれば逃げていたかもしれません。
しかし、社会人としてお金を頂いて働いている以上、逃げることはできません。私にとって仕事は良い拘束なのではと思います。
業務上話さないといけないという強制力があることで、やるという選択肢しかないからです。初めは、話すことが嫌で仕方がありませんでした。しかし、今思えば仕事が自分を後押しするきっかけになっています。
私は今も吃りますが、世界で1番吃音に理解のある職場で、吃りながらも仕事に励み日々社会人として成長している途中です。これから、もっと社会に揉まれていきます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
この記事へのコメントはありません。