大人の吃音、神経原性吃音とは?原因や治療法について解説 - HAPPY FOX

大人の吃音、神経原性吃音とは?原因や治療法について解説

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この記事では、大人の吃音の一種である神経原性吃音について解説しています。神経原性吃音は、話すときに音の繰り返しや音のブロックなどの症状が現れるもので、脳の神経障害によって引き起こされます。

治療法には、音声言語療法、深呼吸、リラックステクニック、薬物療法などがありますが、完治には至りません。治療は継続的な取り組みが必要であり、その適応効果がほぼないことが知られています。

神経原性吃音とは何か

神経原性吃音とは、話すときに音の繰り返しがあるもので、その原因は脳の神経障害によるものです。

神経原性吃音は、人々に深刻な心理的な苦痛をもたらす可能性があるため、専門的な治療が必要です。

具体的な症状の特徴

神経原性吃音は、音の繰り返し、音の引き延ばし、または音のブロックなどの症状が現れます。この症状は、人々が話すときに自覚できるものであり、周りの人々にも聞こえる場合があります。神経原性吃音は、一般的に幼少期に発症し、成人になってからも長期にわたって継続することがあります。

神経原性吃音の原因には、遺伝的要因や脳の機能障害などがあります。また、ストレスや不安などの心理的な要因も関与している場合があります。

神経原性吃音と発達性吃音の違い

神経原性吃音と発達性吃音は、共通点もあれば、違いもあります。

発達性吃音は、通常、言葉を覚える時期に現れるもので、神経原性吃音は、後天的な原因によるものです。また、発達性吃音は、人々の成長とともに改善されることが多いのに対し、神経原性吃音は、専門的な治療を受けない限り、改善されることはありません。

さらに、神経原性吃音は、一般に、より深刻な症状を引き起こし、人々により大きなストレスを与える傾向があります。治療には、音声療法や薬物療法などがありますが、治療の結果は個人差が大きいため、継続的な治療が必要です。

神経原性吃音の原因

現時点では、神経原性吃音の原因は不明ですが、脳の神経障害が関連していると考えられています。

この障害は、脳の言語処理中心と呼ばれる領域に影響を与え、神経原性吃音を引き起こすことがあります。

また、遺伝的な要因が関与している可能性もあるとされています。この遺伝的要因について、研究者たちは、一部の神経原性吃音患者が、吃音を引き起こす遺伝子に変異を持っていることを発見しています。

神経原性吃音の治療法

神経原性吃音は、言葉を発する際にスムーズに話すことが難しくなる疾患です。この疾患は、神経系の問題によって引き起こされるため、専門的な治療が必要です。

神経原性吃音の治療法には、いくつかの方法があります。

音声言語療法

音声言語療法は、言葉を話す能力に問題を抱える患者に専門家が定期的なセッションを提供し、コミュニケーションスキルを向上させるための訓練を行うことで、患者の話す能力を向上させることができます。

この訓練では、専門家が患者の発話を録音し、その後で患者にフィードバックを提供し、改善点をアドバイスすることができます。

また、発話の速さ、音程、アクセントなどが向上するためのエクササイズも提供されます。この療法は、患者が自信を持って話し、コミュニケーション能力を向上させるために非常に有効です。

深呼吸

深呼吸は、リラックスするための簡単な方法です。深呼吸は、体に酸素を取り込み、筋肉をリラックスさせることができるため、日々のストレスから解放されることができます。

深呼吸をする際には、ゆっくりと鼻から息を吸い込み、その後、ゆっくりと口から息を吐き出すと効果的です。また、深呼吸をすることで、血圧や心拍数を下げることができ、健康にも良い影響を与えます。

深呼吸は、簡単にできるリラックス方法のひとつであり、ストレスや不安を軽減することができるため、日常生活に取り入れてみることをおすすめします。

リラックステクニック

リラックステクニックには、様々な種類があります。例えば、呼吸法、瞑想、プログレッシブ・マッスル・リラクセーション、ヨガ、タイチ、アロマセラピー、マッサージ、温泉などがあります。

これらのテクニックを練習することで、日々のストレスや不安を軽減し、心身ともにリラックスすることができます。また、リラックスすることで、睡眠の質が向上し、免疫力がアップすることも知られています。

さらに、リラックステクニックは、うつ病や不眠症の治療にも役立つことがわかっています。つまり、リラックステクニックは、私たちの生活において非常に重要な役割を果たしているのです。

薬物療法

薬物療法は、患者が回復するための重要な手段の一つです。

これは、病気や障害によって引き起こされる症状を軽減するために行われます。この治療法は多くの場合、医師が処方する薬剤を使用して行われます。

抗うつ剤、抗不安剤、精神安定剤などが一般的な薬剤です。これらの薬剤は、脳内の化学物質のバランスを調整することにより、患者の症状を軽減することができます。

しかし、薬剤には副作用もあるため、医師の指示に従って正しい量を服用する必要があります。また、薬剤だけでなく、患者の状態に応じて他の治療法が組み合わされることもあります。例えば、心理療法やリハビリテーションなどです。

これらの治療法は、患者の回復を促進することができます。したがって、薬物療法は、医師と患者が密に協力し、症状を緩和し、全体的な回復を促進するための重要な治療法の一つであると言えます。

まとめ

神経原性吃音は、話すときに音の繰り返しがあるもので、その原因は脳の神経障害によるものです。神経原性吃音は、一般的に幼少期に発症し、成人になってからも長期にわたって継続することがあります。治療法は、音声言語療法、深呼吸、リラックステクニック、薬物療法などがあります。しかし、神経原性吃音の治療は、その適応効果がほぼないことが知られています。治療法によっては症状を軽減することができますが、完治には至りません。よって、神経原性吃音の治療には継続的な取り組みが必要です。

一方、発達性吃音とは異なり、神経原性吃音は脳の神経障害によって引き起こされるため、治療の適応効果がほぼないことが知られています。しかし、治療法によっては症状を軽減することができます。

例えば、音声言語療法では、発声時の呼吸や発声筋肉の調整などを行うことで、発語の流暢性を向上させることができます。また、深呼吸やリラックステクニックを行うことで、緊張状態を緩和し、発語の流暢性を向上させることができます。さらに、薬物療法によっても症状を軽減することができます。しかし、これらの治療法によって完治することはできず、継続的な治療が必要です。

以上から、神経原性吃音の治療は、継続的な取り組みが必要であり、その適応効果がほぼないことが知られています。しかし、治療法によっては症状を軽減することができますので、患者さんは治療法を継続して受けることが重要です。

藤本 浩士

日本吃音協会 代表理事
 
7歳から吃音を発症し、からかいやいじめを経験。今を生きる子ども達、生まれてくる子ども達が生きやすい世の中にする為、日本吃音協会を設立。
 
"吃音を持つ仲間が自分らしく幸せに生きられる社会を目指す"をモットーに、400名を超える吃音当事者を支援。
 
【 日本吃音協会での活動 】
・吃音についての正しい情報の提供
・吃音に対する社会の理解を深めるための啓発活動
・吃音当事者が気軽に相談できる環境の提供
吃音当事者や吃音の子どもの親御さんをサポートし、より多様な社会の実現のために活動中。
 
富山県出身、39歳。
家庭では、10才、8才、6才の子どもを持つイクメンパパとして奮闘中。

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