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吃音当事者のあっこちゃんと申します。学生時代は誤魔化せていた吃音も、社会人になるとハードルを感じることが多くでてきます。今回は私自身が社会に出て感じることをお話したいと思います。
吃音があって積極的に話せないことが仕事でのハードルになっている。
私は物心ついた時から、喋ることが苦手でした。
吃音の症状は連発や伸発を経て、高校生辺りから難発だけになりました。
今年22歳になる私が、今1番厄介だと思っていることは、積極的に話せないということです。
積極性に欠けているのは今に始まったことではないのですが「吃りたくない」という思いから生まれる、非合理的な行動になかなか困っています。
社会人として「報連相」を迅速にこなさなければならない中「うまく喋れるかな」「話しかけるのが怖いな」という懸念が合理的な行動を邪魔してしまうのです。
早く言えばいいのに、向こうから言ってくれるまで待とう!という謎の期待をしてしまい、無駄な時間と精神を費やしてしまいます。
この積極的に話せないということは、社会人にとって大変不都合なことです。
学生の頃は、消極的なわがままを通しても構わないことが多く、自分から話さなくてもやっていけました。
会話のほとんどを相手に話させるという、徹底した聞き役術を覚えてからは、なんとなく会話をしている感じを出せるようになりました。
これにより益々話さなくなり、そのまま大人になってしまいました。
仕事になると、これでは賄えない部分があります。
学生の頃までは、事務的な話は一方的に相手の質問に応えるだけで良く、自分の言いやすい言葉を選ぶことでやり過ごすことが出来ました。
しかし仕事となると、こちらが会話の主導権を握らなくてはならないのです。
相手に正確に情報を伝えて、かつ定型文で言わなくてはいけません。
誤魔化しが効かないと気付き、話すことがより怖くなりました。
電話対応が不安で、業務に集中することが難しい。
特に、電話は呼び出し音が鳴るだけでビクビクします。
電話が鳴っていない時でも、今鳴るのではないかと怯えてしまい、業務に集中できないでいます。
今の職場は働き始めたばかりで、周りの人からは「電話が苦手なんだね、すぐ慣れるよ。」と言われています。
しかし、慣れない可能性が高い(慣れた試しがない)私は、日々申し訳ないなと思って小さくなっています。
助けを求めようにも積極的ではないため、そのまま日々が過ぎていきます。
私は、吃音を持っていることを誰にも言ったことがありません。
なぜかと言うと、正直なところ吃音と診断されたことが無いからです。
病院に行く勇気がないのです。
自己診断で吃音じゃないかしらと思っています。
それに、私の症状はそこまで客観的に認識できるほど表に出ないのです。
癖なのか、吃音だとバレない振る舞いをしています。積極的に喋らず、喋っても言いやすい言葉を並べ、そして相手に話させます。
難発による変な間は、身ぶりをしたり忘れたフリをしたりして誤魔化しているのです。
自己防衛の誤魔化しが、かえって吃音を分かりづらくしているので、周囲に助けを求めることができないまま、永遠にやり過ごさなければならないのです。
「ありがとう」は、私史上口に出して言いたい言葉No. 1。
私は会話の内容に集中しておらず、ただ会話の流れが良い感じになることだけを目的としています。
今は働きながら、どうしたものかと色々試しながら日々を過ごしています。
おそらく、これからもっと積極的に話さなくてはいけなくなります。
話すことが当たり前にできるコミュニケーションツールとして利用される現場では、会話の中身を具体的で有意義に話し合わなくては仕事になりません。
会話自体にいっぱいいっぱいになっている私は、やはり喋る仕事が無理そうです。
今後おそらく、責任が重圧となりストレスに耐えられなくなるでしょう。
働けなくなっても仕方ないです。
なぜなら、私は日々過ぎるのを待つだけの消極的な人間だからです。
私のメンタルはしょぼくて、意気込んでもすぐにマインドは戻ります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「ありがとう」は、私史上口に出して言いたい言葉No. 1です。
寂しがり屋なので、Twitterで「あっこちゃん」というアカウントを見かけたら、声をかけてください。
お酒を飲んだら過度な気兼ねが弱まり、割と陽気に喋れるようになります。いつかラーメンでも食べに行きましょう。是非機会があればお会いしてモゴモゴお話ししましょう。笑(あっこちゃん)
とても良記事でした。
ありがとうございました☺️