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私は吃音当事者の派遣 優@吃音と申します。私は音読中に吃音を笑われたことから、学校を休んだ経験があります。私はその経験から1人だけで音読をする方法について疑問視しています。吃音に悩む若い人達の吃音克服の力になるなら、という思いでこれを書いています。
音読の授業で吃ってしまい、皆に笑われた。
私が自分は吃音症なんだと自覚したのは、小学校4年生の時でした。
ある授業中に、1番の仲良しの近所の子に私のしゃべり方を真似され、教室中が大爆笑になり、自分はみんなと違うんだ、しゃべると笑われるんだ、そう思ったことを今でもはっきり覚えています。
これが吃音を自覚した最初の出来事だったと思います。
その日から、あれほど楽しかった学校が苦痛の場になってしまったのです。
一番辛かった時期は中学生になってからでした。
ある授業中に先生が、今日は10月15日か、じゃあ出席番号15番の人ここを読んで、と言ったのです。
15は私の出席番号でした。
吃りながらもなんとか読み終えましたが、皆から笑われました。
私は思いました。次の授業でも読まされるかもしれない、今日は最悪の日だ、と。
それから、15日だけでなく、5日、25日と5が付く日も指名されて読まされるようになりました。
そのうちに5日、15日、25日は休むようになってしまいました。
前の晩から明日は5の付く日だから授業中に本を読まされるかもしれない、吃って笑われるかもしれない、という不安感に堪えられなくなってしまったからです。
5の付く日だけ休んでいると変に思われると思い、その前後3日ぐらい休むようになって、とうとう2週間も休むようになってしまいました。
学校での1人音読の必要性を疑問視
あまりにも休みが多くなったので学校から自宅に連絡が入り、母親が学校まで付き添って来るようになりました。
さすがに母親同伴の登校は恥ずかしさもあり、母親への申し訳なさもあって、それからは休まなくなりました。
「今日は10月15日だから、出席番号15番の人ここを読んで。」そんな先生の安易な考えで私の人生が大きく変わってしまったかもしれないのです。
今でも同じような状況で悩んでいる学生さんも多くいると思います。
中学生時代のあの日、先生が「じゃあここは全員で読もう。」と言ってくれていたら、あんなに学校を休むことはなかっただろう、もっと楽しく、笑顔で中学校生活を送っていただろうと思います。
吃音症に限らず、先生に指名されて1人で音読することに強い恐怖感を持つ人もいると思います。
ですから、小、中、高、大学で1人での音読はやめるように働きかけていきたいです。(私には力不足なので、吃音自助団体の関係者にお願い致します。)
皆と一緒に大きな声を出すことは楽しいと思います。
吃音の改善にもなるかもしれません。
私は、子供達が笑顔で学校生活を送れるような社会にしたいと考えています。
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