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この記事は、LEGO BIG MORLタナカヒロキさんが2021年7月19日にKITSUの記事で公開した[#29] 何とも言えない 『歯医者』を再編集したものです。
言い換えられない自分の名前。偽名が使えない歯医者の予約電話
歯がぐらついている気がする。
もう良い大人なのだからきちんとケアしておきたいところだ。
前に通っていた歯医者は引っ越した今となっては遠い。
近所の歯医者を調べる。
へー歯医者ってこんなにたくさんあるんやな。
大前提として僕は歯医者が大嫌いだ。
こう書いてしまうと歯医者という職業の人のことを嫌っているように見えてしまう。
もちろんそうではない。
歯医者で行われる治療が苦手なのだ。
まぁ歯の治療が好きな人の方が少ないのだろうが、僕はその比ではないと言っておきたい。
「嘔吐反応」
という言葉を知っているだろうか?
口に食べ物以外が入ると、すぐにオエッ!っとえずいてしまうのだ。
治療で使う器具が口に入るのはもちろん、それを想像するだけでオエッ!となってしまう。
以前、歯のレントゲンを撮ることがあり、その時に歯の裏側に板みたいなものを自分の指で押さえておかなければならないことがあった。
自分の指とその小さな板が口に入っているというだけで、僕は永遠にえずき、結局先生はレントゲンを撮ることを諦めた。
苦笑いされながら。
そんな悩みもあるのだが、やはりこれを読んでくれているあなたはそろそろ気付いてくれているかもしれない。
オエッ!の問題の前に、歯医者への予約の電話をしないといけない。
これはランチの予約とは違い、保険証などの関係性もあり偽名は使えない。
「タナカ」と言わなければならない。
名前が言えないと予約は取れないのだ。
そんなことを考えると日が暮れる。
大袈裟ではなく、僕にとってはそれくらい時間と勇気が必要なのだ。
一回吃ると、恥ずかしさから電話を切ってしまい、その歯医者にはもう電話できない。
ウェブ予約ができる歯医者を探して
僕の歯はまだぐらついたままだ。
近所のいくつかの歯医者のホームページを見てみる。
院長の顔写真を見てみる。
この人は怖そうだ。
次の人は笑顔だが目が笑っていない。
そんなド偏見でまた別の歯医者のホームページをクリックする。
まぁ顔写真はおまけみたいなもんで、本当のところはウェブ予約ができる歯医者を探している。
やはり電話予約が基本だ。
飛び込みで入ってみてもすごい時間待たされるに違いない。
吃音症の歯医者探しは続く。
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