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吃音があると出来ないことが多いと、落ち込んではいませんか?今回は取引先からのクレームを、吃音がある私ならではの方法で解決できた体験談をご紹介したいと思います。
「吃音だからできない」ではなく「吃音だからできる」というマインドになぜなれたのか
30歳の頃、ビル設備管理の仕事をしていました。現在は他社のビル管理会社に従事しております。 業務内容は、ビルの設備機器全てを管理するお仕事です。
ある日、取引先のお客様(役員クラス)から、機器の説明を口頭や文書で説明されてもわからないと上司にクレームが入りました。先輩社員はどうしたら理解されるのか悩んでいました。
流暢に話す先輩の説明でさえ理解されなかったので、吃音を抱えた僕の説明ではさらに理解されないのは目に見えていました。
そこで僕は絵や表、グラフ、写真を交えた書類を作成し提出しました。すると、取引先のお客様から思わぬ言葉をいただきました。
「図や写真で説明してくれるから、素人の私達でもよく理解できる。」「他の人は口達者で口だけで説明しようとしてくるから、素人の我々には全く理解できなかった」「君には期待してるから頑張ってくれ、そして挨拶も笑顔で前から愛嬌たっぷりな若者だと思っていた」とお褒めの言葉をいただきました。
人生において他人から褒められたことや期待されたことがなかったので、心の底から嬉しくて初めて嬉し泣きをしたことを鮮明に覚えています。
たまたま周囲にグラフや写真を交えて説明する発想を持ち合わせた方がいなかっただけかもしれません。
しかし、僕にとってはその小さな経験値が現在の勇気に繋がっています。
吃音にとらわれず、まずは自分自身を好きになって
前向きに考えられる今だからわかりますが、人はみな何かしらコンプレックスや悩みを抱えていると思います。それが、たまたま僕は吃音だったというだけの話です。また、吃音がなかったら幸せな人生を送れたなんていう保証はどこにもありません。
悩みやコンプレックスがなければ、吃音者をバカにしていたかもしれません。
人生には正解はないのです。
むしろ吃音をバカにしてきた人達と同じ立ち位置になってはいけない、と学ぶことができたと思っています。
現在、吃音で悩んでいる方や将来が不安な方もいると思いますが、非吃音者と同じステージで闘うのではなく、貴方にしかできないステージが必ずあると思います。
吃音に関わらず、少しでも他者より優れている人は他者と違った形で成長していると思います。
非吃音者でも、人と同じやり方をしているだけでは真似で終わってしまい、成長はないと思います。
そして吃音にとらわれず、まずは自分自身を好きになってください。ネガティブな思考の人に、人は集まってこないからです。
今は苦しいかもしれませんが、いつか吃音になったことを誇りに思い、前向きに人生を歩んでいっていただけたら嬉しいです。
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