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「あの人は吃音がなくてスラスラ話せていいな」吃音のせいで物事が上手くいかないとき、ついつい周りの人と比べて悩んでいませんか?
吃音歴がもうすぐ30年になる私も、思春期の頃はよく他人と自分を比べて劣等感に苛まれていました。試行錯誤の時を経て、ようやく私は他人と比べない思考を身につけ、自己肯定感をもって生きていけるようになりました。
今回は同じ思いをしているあなたに、私が身に着けた他人と比べない方法をシェアしたいと思います。
評価の物差しを他人ではなく、過去の自分に変えてみる
人は生まれつき競争本能があるようで、どうしても今の自分と何かを比較したくなるようです。比較して自分が勝っていると思うと、よい気持ちがするのはそのせいかもしれません。
比較して競争することは人間の本能のようなものなので、どうしようもありません。しかし、比較する対象は自分で決めることができます。
劣等感で辛くなる原因は、評価の物差しを他人にしているからだと思います。吃音をもっていない周りの人と自分を比べて辛くなるのは当然のことです。
そういうときは、物差しを過去の自分にするのはどうでしょうか?過去の自分も今の自分と同じく吃音を持っています。もし、過去の自分と今の自分を比べて良くなっていれば、それはあなたが頑張って成長したということです。
他人より勝るのではなく、過去の自分より勝るように頑張っていきましょう!
キラキラして羨ましい他人も、スポットライトが当たっていない部分では悩みを抱えているのかも。
そうは言っても、周りを羨ましく思ってしまう…という人は、もしかすると自分の目から見えている他人の表面の部分に注目しすぎてしまっているのかもしれません。
SNSが流行ってから、キラキラした自分を演出することが一般的になりました。現実社会でも、人は自分のいい面だけを見せたいものです。
あなたが羨ましいと思っている他人も、スポットライトが当たっていない闇の部分が必ずあります。吃音がなくても他の悩みを抱えている人もいるかもしれません。
人には見えない部分があるということを理解することで、必要以上に人を羨ましく思うこともなくなります。
次に成功するのは自分だと考える。
とはいえ、社会には既に他人と競争させる仕組みができていることもあります。クラスのスピーチコンテストや運動会では否応なしに他人と競争させられ優劣をつけられてしまいます。
自分よりいい成績を残した人が表彰されるのを見ると自分が劣っていて、惨めな気持ちになることもあるでしょう。
そんな時は、次成功するのは自分だと思うようにすれば大丈夫です。今の悔しさをバネにして頑張れば、あなたもきっと自分が納得できる結果を残せるでしょう。
吃音があっても無くても、あなたの価値は変わらない
最後に強調しておきたいのは、吃音はあなたの存在そのものを決定づけるものではないということです。吃音があっても無くても、あなたの価値は変わりません。
吃音があるから他の人より劣っていると思うこともあるかもしれませんが、吃音はあなたのほんの一部分にしかすぎません。
あなたの良いところは、あなたが思っているより沢山あります。私は大人になって、ようやくその事実に気が付きました。タイムマシンがあれば過去の自分に教えてあげたいのですが、それは叶わないことなので、せめて今の皆さんに伝えたいと思い、この記事を書きました。
あなたの価値は吃音で変わることはありません。あなたは自分が思っているより、ずっと素晴らしい人間です。
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